
かつて業界シェア3位を誇った海外ブランド品買取販売店の元・運営会社 |
2021/03/16 (火) 11:49:23 |
業 種 | 海外ブランド品の買取販売 |
商 号 | 株式会社田中管財(旧:株式会社ブランドオフ) |
| <タナカカンザイ> |
企業コード | 380247239 |
所在地 | 石川県 |
倒産態様 | 特別清算開始命令受ける |
負債額 | 負債35億円 |
|
|
「石川」 (株)田中管財<旧商号:(株)ブランドオフ、資本金5000万円、旧住所=金沢市新神田2−5−17、登記面=東京都中央区日本橋2−1−14 日本橋加藤ビルディング6階 弁護士法人PLAZA総合法律事務所内、代表清算人小幡朋弘弁護士>は、3月4日に東京地裁より特別清算開始命令を受けた。
当社は、1993年(平成5年)4月創業の前身企業より一部店舗の運営を引き継ぐ形で、2000年(平成12年)9月に設立。バッグ、時計、財布、宝石・貴金属、アクセサリー、雑貨など海外ブランド品の中古買取販売をメインに手がけ、直営店での店頭販売を主体に、インターネット通販による一般顧客向け販売、大型店舗での同業者向けの卸販売も行うほか、店舗についてはフランチャイズ展開も行っていた。同業他社と比較して一般顧客からの買い取り比率が高く、自社内に「ブランドオフ大学」を設置して鑑定士養成を行う独自ノウハウも確立。店舗網を関東から九州まで広げて業界3位の実績を上げていたほか、2008年には関連会社を設立して海外事業にも進出していた。大都市圏の店舗でインバウンド向けの販売が伸びた2015年8月期は、年売上高約154億7300万円を計上し、海外子会社を含めた連結売上高は200億円を超える規模となっていた。
しかし、その後は円高や買い物嗜好の変化などによりインバウンド需要が落ち込んだうえ、インターネットのオークションサイトやフリマアプリなどとの競合によって商環境は厳しさを増し、業況は一転して減収に転じていた。店舗拡大に伴い固定費の負担が増していたなか、採算性は急速に悪化し、その店舗開設資金や商品在庫資金として調達していた有利子負債の返済負担も経営を圧迫していた。こうしたなか、不採算店舗の閉鎖などを進める一方で、2017年には取引金融機関にリスケジュールを要請するほか、同年6月には業界上位企業と資本業務提携の覚書を締結するなど立て直しを図っていた。
上記資本業務提携は最終合意に至らず、同年11月に交渉中止を発表。2017年8月期には連続欠損計上に伴い債務超過に転落、店舗数が減少するなか翌2018年8月期の年売上高は約100億円、連結売上高も約144億5000万円にまで落ち込んでいた。その後も動向が注目されるなか、2019年10月に(株)コメ兵(東証2部)とスポンサー支援契約を締結。同年12月には別途設立した(株)K−ブランドオフ(金沢市)に吸収分割により事業を分割譲渡し、その後当社は2020年7月31日に現商号へ変更のうえ、登記面本店を現所へ移転し、株主総会の決議により解散していた。
負債は金融債務を主体に約35億円。
なお、清算したのは旧事業会社。事業については(株)K−ブランドオフが承継して営業を継続している。
|
|